Portfolioreview Guidance of Yokohama_Photo_Festival

ポートフォリオレビュー参加の心得

1.ポートフォリオレビューとは

もともとは「アルル写真の出会い」でフランス王立図書館館長がフォトフェスティバル期間中にホテルのロビーで写真家達のポートフォリオを見てあげていた、というのがそもそもの始まりといわれています。

それをシステム化していったのがヒューストンフォトフェストのミーティングプレースだといわれています。現在では世界各地のフォトフェスティバルでポートフォリオレビューが開かれるようになりました。
著名なポートフォリオレビューはヒューストンフォトフェストのミーティングプレース、センター主催のレビューサンタフェ、ポートランドのフォトルシーダ、イギリスのルバーブルバーブ、アルルのフォトフォリオレビューなどがあります。

2.ポートフォリオレビューのシステム

現在、世界的に標準化されつつあるポートフォリオレビューのシステムは、写真家が選んだレビュアーに対して20分間対面して自分の作品を見てもらうことができるというかたちです。
レビュアーは写真業界のエキスパートと呼ばれるコマーシャルギャラリーのギャラリスト、美術館のキューレーター、出版社の編集者、レップ、コンサルタントなどです。
欧米ではこうした人たちに写真家が個人的にアプローチして売り込みをする道はほぼ閉ざされていますので、ポートフォリオレビューの重要性が高まってきています。
参加費もミーティングプレースの場合820ドルと高額ですが、ポートフォリオレビューをきっかけに世に出る写真家も多いので見返りは大きいといえるでしょう。
事前審査のあるポートフォリオレビューもふえる傾向にあり、2009年のレビューサンタフェでは約600人の応募者の中から100人の写真家が選ばれて参加しています。

3.ポートフォリオレビューに参加するための準備

●まず自分のゴールを明確にしましょう。
自分の作品で展覧会を開きたいのか、写真集を出したいのか、ギャラリーでオリジナルプリントを売りたいのか、それとも今進行中のプロジェクトに対してアドバイスをしてもらいたいのか、自分のゴールをレビュアーに伝えることでレビュアーの指摘するポイントも違ってきます。

●作品をコンパクトにまとめておきましょう。
レビュアーに見てもらう時間はさほど多くありません。たとえ100点以上の作品があったとしてもそれを全部見てもらうのはレギュラーレビューの20分という時間ではむずかしいことです。
ひとつのテーマの写真であれば15点から20点くらいにしぼったかたちでみせるのが効果的です。別のテーマの写真も見せるのであればやはり同じくらいのボリュームがいいでしょう。レビュアーからのフィードバックを聞く時間も必要ですので欲ばらない方がいいのです。

●見てもらう作品の解説を書いてみましょう。
そして、自分でポートフォリオを見せながら作品の解説をする予行演習をするといいでしょう。時間を計ってみて簡潔に解説しながら見せる練習をしてみましょう。

●ポートフォリオの様式はそれぞれの写真家の考え方によって違ってくるでしょう。
ブック型のポートフォリオでプリントがラップされているものが最適と思える人がいるかもしれません。
ギャラリストにオリジナルプリントのクオリティをきちんと見せたい場合はシェル型のポートフォリオで見せるのがいいでしょう。
最近はノートブックパソコンで作品を見せる人もふえています。

●レビュアーのことを知りましょう。
参加するレビュアーはどんな人なのか。インターネットで検索すればかなりの資料とめぐりあえます。

●レビュアーに渡す資料をつくりましょう。
レビュアーは多くの写真家の作品を一度に見ることになります。後でよく思い出してもらうために、自分の名刺やプロフィールや作品解説を書いたファイルを用意してレビュアーに渡せるようにしておくことも大切です。作品の小さいデータが入ったCDも有効です。

●ホームページをつくりましょう。
レビューをしてすぐに何かが起こることはめったにないことです。後々グループ展をするときに思い出してもらうとか、年度が替わってから出版計画をつくる、ということがおうおうにしてあるものです。あとからレビュアーがあなたのことを思い出して資料を見たいと思ったときにホームページがあると便利です。

●ノートを用意しましょう。
レビュー本番の時にはレビュアーからの意見をきちんとノートに書いておけるように用意をしておきましょう。

●レビュアーの名刺をもらいましょう。
レビュアーの名刺を必ずもらっておきましょう。後々あなたが展覧会を開いたり写真集を出したり、新しいプロジェクトを発表したときにメールや郵便物で伝えることは大切なことです。

●参加する他の写真家と交流しましょう。
お互いの作品を見せ合ったり意見交換したり、情報を共有したりすることは写真家にとってとても有意義なことです。

●マナーを守りましょう。
レビュアーは多忙な時間をさいて参加してくれます。新しい才能との出会いを期待しているからです。またそれぞれに相性や好みがありますので、あなたがアプローチしたいレビュアーがあなたとあわない場合もあるでしょう。ぜひ礼節のある態度でレビュアーと接するようにしましょう。